長い歴史のなかで生まれ育まれてきた日本の伝統色。主に草木から染め出した、その美しい色合いは日本の風土とも合いしっとりと落ち着きがあり、私たち日本人にとって最も心安らぐ色ではないでしょうか。そんな日本の色を、織布をイメージした色票と共に紹介しています。
日本の伝統色とひとくちで言ってもその内容はさまざまです。身近な動物や植物から採った名前や、染め材料をそのまま色の名前にしたものなど。また万葉の昔から使われてきた名前もあれば、江戸の文化と共に生まれた名前、明治以降に化学染料が主流になってから付けられた名前もあり、実に豊かでバラエティに富んだ、味わいのある名前が数多く伝えられてきています。そしてこれからも受け継いで行かなければならない大切な日本の文化でもあります。
先人達が苦心して染め、名付け、そして使い続けてきた日本の伝統色の色と名前の妙をご堪能ください。
それぞれの微妙な色の差をご覧になるにはパソコンのモニターは出来るだけフルカラー表示にしてください。尚、色見本の色は近似色であり、正確な色ではありません。またご使用のシステム、モニター周辺の環境によっても大きく異なって見えます。表示される色は参考としてご覧ください。
各色にはWEBカラーおよびRGB値を並記してあります。この数値はカラードリームネット様の開発された表色系数値データ変換ソフト「色出し名人」Millennium
II for Windows を使用し、マンセル値 → RGB値変換したもので、この数値を元にして色票も制作しました。この変換ソフトがなければ“日本の伝統色”のページを作ることは不可能でした。
当サイトのために「色出し名人」の使用を快く承諾してくださったカラードリームネット様にはとても感謝しています。この場を利用してお礼を申し上げます。
色名の後にある記号の中で、
JIS は、日本工業規格JIS Z 8102(物体色の色名)に定める「JIS慣用色名」。
かさね は、平安装束の「かさね色目」にでてくる色名。
説明の初めの方に出てくる時代名は、染色の色名として最初に文献に見られた時代。
主な参考資料:
草木染の事典 山崎青樹著 東京堂出版発行 1985
草木染染料植物図鑑 山崎青樹著 美術出版社発行 1985
色の手帖 尚学図書編集 小学館発行 1986
続 草木染染料植物図鑑 山崎青樹著 美術出版社発行 1987
かさねの色目 長崎盛輝著 京都書院発行 1988
草木染日本色名事典 山崎青樹著 美術出版社発行 1989
DICカラーガイド「日本の伝統色」第5版 大日本インキ化学工業株式会社発行 1989
色の名前 近江源太郎監修 ネイチャー・プロ編集室構成 角川書店発行 2000
改訂版 慣用色名チャート (財)日本色彩研究所監修 日本色研事業株式会社発行 2001
日本の傅統色 長崎盛輝著 青幻舎発行 2001
新版 色の手帖 永田泰弘監修 小学館発行 2002
日本の伝統色についてより深く知りたい方は上記の文献がお奨めです。
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